職業:自宅警備員

【職業:自宅警備員】

思うままつらつらと。

消費者金融 ノルマ詐欺 体験談

 

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どうもです。

僕がまだピチピチしていた二十歳くらいの頃、

よく詐欺話に巻き込まれる一人の友人がいました。この友人、

理由はわかりませんが、本当によく詐欺の話が舞い込んでくるんです。

仮にヒロシと呼びましょう。*ヒロシから聞いた話を基に記事にしています。

 

【そんなヒロシ騙されて】第一章

 ≪実録!消費者金融 ノルマ詐欺≫

 

ノルマ詐欺手口はこうだ!

詐欺師は言葉巧みに相手を言いくるめ、どうにかしてお金を巻き上げようとします。

今回のノルマ詐欺の手口は、簡単にまとめるとこんな感じです。

消費者金融に勤めていて、担当地域を統括する立場として働いているが、

その地域の契約件数が足りていない。

この話を通せば審査に通るから、うちの会社でお金を借りて欲しい。

もし、借金の必要がないのであれば、

実際に借金する必要はなく、後から情報を操作して契約した記録は消せるから

表面上の契約だけでもお願いしたい。もちろん謝礼は払う。」

等と言い契約を迫る手口です。もちろん消費者金融に勤めてなんかいません。

 

ヒロシの時は【ア〇フル】の名前を出していましたがその都度変えているはず。

大手の名前を騙れば安心するとでも思っているのでしょうか。しかし、

こんなバカげた話をヒロシはまんまと信じ込みます。 

信じ込んだというより、 男のスケベ心が爆発していたわけです。

この詐欺グループと接触することになったのはヒロシのスケベ心からでした。

 

詐欺グループとの最初の接触 

ヒロシが最初に接触したのはそれはかわいいカワイイ女の子でした。

丈が短めなスカートとそれにバッチリ合ったジャケット。

高級そうなバッグを持ち、バリバリ仕事ができそうなOL風の子です。

仮にハラボーと呼びましょう。

 

知り合ったのは某出会い系サイトでした。(ヒロシは今でも出会い系が好きです)

連絡を取り始めてからすぐに、

「仕事がうまくいかなくて悩んでる、お酒でも飲みたいなー(^_-)-☆」

なんてメールが来るわけです。ヒロシはなんの疑いもなくその誘いに乗りました。

本当に会えるのかは半信半疑でしたが、

待ち合わせ当日、ヒロシの前に現れたのがハラボーでした。

 

普通に食事を楽しんだ後、ハラボーの希望でカラオケへ。

そこで第二の接触、ハラボーの上司と名乗る男と出会うことになります。

 

接触は一人一度のみ。綿密に練られた役割分担

リスクを最小限に抑えるため、あらかじめ役割分担が決められており、

一人がカモになる人と複数回接触することはありません。

その役割分担はこんな感じだと思います。

  • 最初の繋がりを持つ女の子
  • 内容を説明し言いくるめる上司役←今ここ
  • 消費者金融に連れて行く部下役
  • カードを預かり現金を引き出す「出し子

ヒロシの時の詐欺グループは話を聞く限りこのくらいだと思います。予想ですが。

女の仕事は最初のきっかけと最後の仕上げ。「あれ?今日イケるんじゃない?」と

「あれ、イケちゃった。」で仕事終了。どんな場面でも女の武器は最強です。

 

期待に胸とどこかを膨らませるヒロシですが、予想外の邪魔者が。

ハラボーの電話が鳴り外に出てなにやら険しい表情で話しています。

部屋に戻って来たハラボーは謝ります。「ごめん、ちょっとだけ抜けてもいい?」

事情を聴くと、ハラボーの上司が近くで飲んでいてそこに呼ばれた。と。

 

僕だったらこの時点で何かを察知して確実に帰りますが、

ヒロシは色々と膨らんでしまっているので、「すぐに戻るなら待ってるよ」

なんてカッコつけました。これが運の尽きです。

 

戻ってきたハラボーは上司と名乗る男を連れて来ました。

「ヒロシ君、邪魔してごめんね。ハラボーからはなんとなく聞いたんだけどさ。」 

と、上司は話し始めます。ハラボーが仕事で上手くいっていないこと、

その悩みをヒロシ君が優しく聞いてくれて助かってるとハラボーが言っていたこと、

そして今日初めて会ったばかりなのにヒロシのことが気になる存在だと。

膨らみ続けるヒロシの股間、いや、淡い期待を知ってか知らずか、

「ハラボーをヒロシ君の力で助けてあげて欲しい」と上司は続けます。

 

とんでもなくおいしい話

ここで上司が続けて話した内容を簡単に説明すると、

「協力してくれれば謝礼を払う。

ハラボーと一緒になるかもしれないヒロシに

借金を背負わせるわけにはいかないから特別な方法で手続きを進める。

その特別な方法はサクラみたいなものだから、指示通り進めてくれれば、

契約後、情報を完全に消す。借金にもならずお金が手に入り、

ハラボーの力になれる。ひろしにとって悪い話じゃない。」

といったものでした。

ヒロシの脳内は【ハラボーと金】冷静な判断ができるわけがなく。

 

ここからはハラボーの最後の仕事です。腹を括った女は強い。

 

最後の仕上げ

上司と別れ、カラオケを出たヒロシにハラボーは言います。

「どうする?もうちょっと一緒にいたいけど疲れちゃったね。」

以下省略。そういうことです。

 

スッキリしたヒロシに対し、ハラボーが決めに掛かります。

「さっきの話、もし大丈夫だったらこのまま泊まって朝から動けないかな。」

ヒロシに断る理由はありません。あっさり仕上げられたヒロシです。。。

 

部下登場 

翌日、契約手続きをする場所まで案内するという部下と合流。

ハラボーは仕事のため、ここでお別れ。腰の低い爽やかな部下の車で

近くの【ア〇フル】に向かう道中、部下から更なる仕掛けが。

今回のサクラの件は会社の上層部しか知らないから、

契約時は通常と同じ契約手続きで進めること。

契約後に情報を消す際、サクラだとわかるように、

暗証番号は今日の日付にすること。ヒロシ君は特例として

ア〇フル以外の消費者金融でも同じ方法で契約できるようにしてある。と

上司から伝言を受けたから他の消費者金融にも行ける。

謝礼は融資額の20%払う。

と説明されました。特例と聞き喜ぶヒロシはきっと単細胞なのでしょう。

 

結果

結局消費者金融4件を廻り、合計200万円を借り入れました。

当時は今よりも審査が相当甘く、全て限度額の50万円の枠が与えられました。

ヒロシは何故か勝ち誇り、ハラボーの力になれたことに男としての喜びを感じ、

これからの幸せな生活と、これだけ頑張ったんだから今日も会ってくれるだろうと

昨晩の性活を思い出しながら、部下の車に乗り込みました。

そこで最後の説明を部下から聞かされます。

 

無事に終わった。と見せかけて

今日のヒロシの契約は特別なものだとわかるように、

消費者金融から発行されたカードに記載されているカード番号と、

ヒロシの住所・名前を上層部で照らし合わせる必要があるため、

今、電話で上司に伝えるので一瞬カード貸してください。と言われ、

ヒロシは少し戸惑います。しかし部下は、ここで電話するので大丈夫ですと言い、

車から出たすぐそこで電話を掛け始めました。

カードを見ながら本当に電話をしているようです。

 

人通りが多い場所に車を停めていたので、

もし、部下が逃げたりしても大声を出せば誰かが捕まえてくれると思い、

おとなしく待っていると、電話を終えた部下が戻って来ました。

朝から変わらない爽やかな笑顔で、

「全ての処理が終わりました。カードどうしますか?

契約情報を全部消しているので、持っていても使えないですけど。

心配だったらここで真っ二つに切っちゃいますよ。」

 

ヒロシはこれで少しの不安も完全になくなり、安心して帰宅できます。

ハラボーとの性活に心とどこかをウキウキさせ、帰路につく道中、

部下が「謝礼は上司からハラボーに渡すと言っていたので、

ハラボーから受け取ってください。今日も会うんですよね?」なんて

ニヤニヤしながら言うので、更にウキウキになりながら帰宅。

 

疲れたヒロシはハラボーにメールを打ってから少し仮眠。

目を覚ますと夜中1時。慌ててメールをチェックするも、新着メールなし。

「…………」

 

 

「…とりあえず三十路自宅警備員に電話しよ!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーー僕ーーーーーーーーーーーーー

夜中に電話が鳴り着信を見ると【ヒロシ】

めんどくさいけど出てやるか。

なんだかすごく焦ってます。とりあえず落ち着かせて事情を聴く。

 

 

「…それさ、ヒロシ、バカじゃね?」

 

 

                               続く

 

 

最後に

この結果はわかっていたと思いますが、気になる部分がひとつだけありますね。

最後のカードを切った部分です。この話を聞いた時にマジシャンかと思いました。

でも簡単な方法でした。

話の中で出てきていない「出し子」ですが、部下がカード番号を伝えるために

上司に電話をしていた時、人通りが多い中に紛れて出し子がいたんです。

 

出し子」はヒロシが契約した金融会社と全く同じ会社のカードを持っていて、

部下とすれ違いざまにカードを入れ替えただけみたいです。

ヒロシの目の前で真っ二つに切られたカードは、全く同じカードだけど、

全く違うカード。準備が良すぎですよね。詐欺師の考えることは恐ろしい。

 

この話は実際にヒロシが経験した話です。

ヒロシから内容を聞き記事にしました。(若干盛ってる部分あり)笑

詐欺の手口は全く盛っていません。

 

警察に届けましたが、名前はもちろん、電話番号、車、

全て他人名義だったみたいです。

飛ばし携帯とかワケ車とか言われている物ですね、きっと。

約10年前の話なので、この手口はもうないかもしれませんが、

詐欺師は色々と手口を変え、名前を変え、拠点を変え、どこかに潜んでいます。

 

気を付けないと。あの人達、ほんとに恐ろしい。

 

次回、【そんなヒロシ騙されて】第二章

≪実録!債務整理できるよ詐欺≫ ~ヒロシが次なる餌食に!?(仮)

                 かみんぐすーん

 

以上、最後までありがとうございました。

 

ちょっとふざけ過ぎたかな。笑