うちのネコがやばい。
うちのネコがやばいんです。
黒猫なんですけど、常にこの画像のネコちゃんみたいな威嚇をしてきます。
近寄って来たと思ったらいきなり噛み付いたり。
そのうちのネコが何か言っているので、ここに書かせてもらいます。
聞いてやってください。名前は『クロ』です。
以下、クロからの言葉。
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どうも、ご紹介に預かりましたクロと申します。
お忙しい中、わたくしのようなネコのためにお時間を割いて頂き、
心から感謝申し上げます。
軽く自己紹介をさせて頂きますと、わたくしは男ですが、
小さい頃に大事なキャンの玉ちゃんを取られまして、不本意ながら『オカマ』という
どっちつかずの性別になっております。
なぜ人間というものはこんなにも偉そうなのか。と
腹立たしさを感じながら、必死に日々を生きております。
さて、春の訪れが待ち遠しい今日この頃でありますが、
別れの季節、そして新たな出会いの季節がもうすぐそこに迫っております。
別れといえば、わたくしにもほろ苦い経験がございまして。。。
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ところで、皆さま一度はご覧になられたことがあるかと思いますが、
最近よくティーヴィー*1で見掛ける、あのネコ。
「にゃんきゅっぱー、にゃんきゅっぱー」と繰り返し唱えているあのネコですが、
実は、クソが付く程の『ビッチ』であることはご存知でしょうか?
あんなに声が低くても正真正銘の女性でございます。
ただの酒ヤケと、なんとも言えない吐息まじりの上ずった声の出し過ぎで、
あのような声になってしまいました。
今ではこんなにも有名なネコになってしまいましたが、
昔は田舎もん丸出しの素直で元気な女の子でした。
そこまで遡ってしまうと話が長くなってしまいますので、省略させて頂きますが、
そんな彼女とわたくしは、昔からの仲でして、『恋仲』とでも言いましょうか、
まあ、そんな仲だったわけですが、忘れもしないあの日、
わたくし達は引き離されてしまったのです。
元々、芸能界を目指し、共に田舎から上京したわたしたち。
なんとか芸能事務所に入ることができ、
都会の荒波に揉まれながらも、共に手を取り合い、必死に頑張りました。
そんな中、願ってもないチャンスが彼女に舞い降ります。
それがあの「にゃんきゅっぱー、にゃんきゅっぱー」のスゥィーエム*2
だったわけですが、彼女は見事、チャンスをものにし、今活躍しております。
そんな中、わたくしはというと、初めの頃は一緒に出演をしておりました。
しかし、彼女一人で軽トラに乗せた方が演出的にしっくりくるという、
人間の身勝手な都合により、解雇されてしまったのです。
彼女がなんとか説得しようと試みてくれはしましたが、結局叶わず。
芸能界にも、彼女にも未練を残したまま、渋々北海道に帰ってきたのです。
帰って来てからというもの、自宅警備員というわけのわからない飼い主にも
かまわれず、わたくしは日を追うごとに精神的な負担が増していきました。
もちろん彼女のことを忘れることなどできません。
ティーヴィーをつけるたび、彼女の姿を見ては涙する毎日です。
そんな時、上京していた頃、お世話になっておりましたピーセン*3から
電話が来るのですが。。。話を聞きわたくしは膝から崩れ落ちました。
垂れ下がった耳は元に戻らず、手に持っていたにゃんきゅっぱーは地面に落とし、
今までに感じたことのない心の痛みを感じました。
なんと、プロデューサーと関係を持ち、その後何かの糸が吹っ切れたかのように
毎日、毎晩、サカっているようなのです。
この話を聞いてからのわたくしは荒れに荒れました。
わたくしと彼女を引き離した人間を恨み、
彼女のビッチスイッチを解放させたプロデューサーを恨み、
この恨む気持ちをぶつけるかのように、飼い主や身近な人間に牙をむきました。
飼い主の彼はわたくしのこの波乱万丈な人生を知りませんでした。
ですので、なぜわたくしがここまで人間に襲い掛かるのか、
自分から近寄って行っては噛み付くのか、不思議に思っていたでしょう。
このままではわたくしも心もとないと思い、今回この場をお借りして
全てを打ち明けることに決めました。
あれから幾多の時が流れ、そろそろわたくしも前を向かなければいけない時です。
今まで隠してきた過去を打ち明けることができ、なんだかスッキリしております。
ただ、やはり「にゃんきゅっぱー」というフレーズを耳にすると、
時間がタイムスリップしてあの頃に戻ったような感覚になります。
わたくしは生涯、彼女を心から愛したことを忘れはしないでしょう。
その気持ちに、今は、そっとフタをしておきます。
そして、今、言えることはただひとつ。
『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』
ご清聴感謝致します。
ーーーーここまでーーーー
*フィクションです。
う~ん、こんな話はどうでもいいけど、なんで噛むのか理由が知りたい。